中小企業のDXは、こうやって始まる|note記事を更新しました

※この記事はnoteから引用しています。


みなさんこんにちは!中小企業に勤める中小企業診断士よこたです。
突然ですが、中小企業のDXの実態ってイメージできますか?

私の勤務先(従業員20名ほど、創業50年超の製造業)を例に挙げると、

  • 未だに紙のタイムカードを使ってる
  • 給与明細は自分の名前のハンコが押された封筒に入れて渡される
  • 有給申請も出張精算も、すべて紙で提出

…といった感じで、DXどころかデジタル化もほとんど進んでいません。

そんな会社が、補助金採択と東京都のDX人材リスキリング事業への参画をきっかけに少しずつ変わり始めました。

今回は私の勤務先で起きた“DXの小さな一歩”と、それを通して見えた診断士としての私自身の変化について書いてみようと思います。

目次

最初の1歩は「Slack」だった

変化が起きたのは、勤務先で応募していたGo-Tech事業が採択されたタイミングでした。

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プロジェクトメンバーや外部の専門家と連携する必要が出てきたことで、Slackを導入することになったんです。

これまでは、社内連絡も社外とのやりとりも基本はメール。情報が埋もれてしまったり、誰に何の資料を共有したか分からなくなるなどの課題がありました。

Slackを使い始めてみると、「わからないときはここを見る」「この議題はこのチャンネルで話す」など、業務の棲み分けが明確になり、特に社外メンバーとのやりとりがとてもスムーズになりました。

無料プランで使い始めましたが、今では欠かせないコミュニケーションツールに。近々、有料プランに移行する予定です。

OneDrive活用で「添付地獄」からの脱却

Slackと並行して活用が進んだのがOneDriveです。

もともと会社の環境には入っていたのですが、正直、誰も積極的には使っていませんでした(もったいない⋯)。

しかし、Go-Techで外部と資料を共有する場面が増えたことで、OneDriveを使ってリンクで共有する文化が根づき始めました。Slackとの相性も良く、誰に共有したのか証拠として残るのも便利です。

毎回重たいファイルをメール添付したり、ファイルサーバーで送ったりする手間も省け、「この資料届いてません」とか「最新版どれですか?」みたいなやりとりもなくなりました。

ようやく社内でもOneDriveも活用しようというムードが生まれた気がします。

技術部の日報も、手書きからExcelへ

社内で「これは大きな一歩だな」と感じたのが、技術部の日報のデジタル化です。

これまでは手書きで提出していたものを、Go-Techの業務日誌フォーマットに合わせてExcel入力に変更することになりました。

最初は「紙のほうがなんだかんだ楽だし…」という声もありましたが、役員も含めた打ち合わせで「この際、デジタル化しちゃおう」という空気が整ったことで、スムーズに導入が決定。

社内エンジニアがすぐに対応してくれて、翌日にはフォーマットを作成してくれたのも心強かったです。

社内の“空気”が変わった

不思議なもので、一つのプロジェクトが動き出すと、社内の雰囲気も少しずつ変わってきます。

私がSlackの活用や紙のデータのデジタル化を提案したら、複数の同僚がこんなことを話してくれました。

「メールでプロジェクト管理するのは無理だから、Slackみたいなのを使いたかったんですよね」

「業務日報とか部品表とか、昔のフォーマットは使いづらいから実は自分でExcelのマクロ作ってたんですよ」

特に頼もしいのが、Go-Techチームに入った30代のエンジニア2名。技術力が高く、必要なツールや仕組みも自分たちでどんどん作ってしまう人たちです。

ベテラン社員が気づいてないような課題も、彼らがうまく言語化してくれそうな気がします。
(ちなみにこの2人にDX人材リスキリング事業への参加を打診したら、「自分でリスキリングできるので」と断られたくらい、優秀な方々です…笑)

私自身の変化

Go-Tech事業と、東京都のDX人材リスキリング事業への応募・採択をきっかけに、私自身もこの数週間でいろいろな変化がありました。

たとえば…

  • リスキリング事業でLINE WORKSを使うことになり、新しいツールに実践で触れる機会を得た
  • グループ会社で使っているkintoneのアカウントを勉強用として付与してもらえた
  • TimeRexでのスケジュール調整、tl;dvでの議事録自動化など、私生活でもいろんなツールを試すようになった

勤務先のDX化に携わる中で、すごいスピードで「いろいろ試す」環境に置かれています。もし自分がIT環境が整った大企業にいたら、新しく導入するツールやシステムの比較・選定に携わる機会はなかったと思います。

これが、中小企業診断士としてとてもありがたい環境なんです。

実は今、ある企業の業務改善の支援をしています。自分も小規模企業に勤めているから、会社の実情やDX化への取り組みでボトルネックになることがわかるんです。

中小企業をサポートする立場として、どんなツールが現場に合っているのか、導入時にどんな工夫が必要か、実体験として語れるのは大きな強みになると感じます。

中小企業のDXは、小さなきっかけと積み重ねで始まる

DXというと、華やかなIT導入や劇的な変革をイメージしがちですが、中小企業では「紙をやめる」「連絡手段を変える」といった小さなことの積み重ねが出発点です。

私の勤務先では社員の年齢層も30代〜80代と幅広く、「デジタル化」というだけで身構えてしまう人もいます。

  • 長年の慣習を変えたくない
  • 新しいことを始めると、自分の仕事が奪われてしまう気がする
  • ITを導入するための人材・予算がない

中小企業ではこのように感じている方々も多いと思いますが、この中で「現状を変えたい」と思っている人は確実にいます。

きっかけは、補助金でも自治体のプログラムでも、「ちょっとやってみよう」という気持ちでもいい。

小さなことから始めて、少しずつ進んでいく。
中小企業のDXは、最初の一歩とその積み重ねから始まるということを今回実感しました。

私自身も、中小企業のリアルな現場で試行錯誤しながら、その経験をお客さんや支援先に還元できる診断士でありたいと思っています。

(とはいえ、勤務先のタイムカード、給与明細、出張精算の完全デジタル化は、もう少し先になりそうな気がします…。)


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