自分の名前だけで、仕事はとれる?|note記事を更新しました

※この記事はnoteから引用しています。
中小企業診断士として仕事がしたいなら、とにかく「棚卸しが大事」「自分のサービスメニューを作ろう」と言われます。
でも、棚卸しってどうやればいいのかわからない。
そもそも、「自分の名前だけで、仕事はとれるのだろうか?」という疑問も付きまといます。
企業に勤めていれば「会社の看板」があります。でも、その看板を外したら個人の名前だけで勝負するしかない。
私自身も診断士としてのメニュー作りに悩んでいましたが、お仕事をいただくようになってからは「他の人より少しだけ得意なこと」があれば、それだけで仕事になる可能性があるということに気づきました。
この記事では、診断士やフリーランスがサービスメニューを作るときのヒントとなる「得意」をどうやって見つけるかをお伝えします。
「得意」は、特別なスキルじゃなくていい
棚卸しというと、資格やスキルの一覧を作るイメージがあるかもしれません。でも、診断士(コンサル)としてのメニューを考えるうえで役に立つのは、「今までの職場で経験した仕事」や「自分が得意だった業務」 を振り返ることです。
人に聞かれたり、頼まれたりすることが多かった仕事。
他の人は嫌がるけど、自分はそこまで苦じゃなかった作業。
そういう経験が「得意」の正体です。
診断士試験に合格した人なら、ある程度の経営知識があるはず 。そこに自分の経験がかけ合わさると、意外なところで価値が生まれます。
そこまで詳しくなくても、必要とされる
得意を探そうとすると、「自分はそこまで詳しくないし…」「これを専門にしている人には敵わないし…」と思ってしまいがちです。
でも、大企業で働いている方こそ、“得意” を過小評価しがちです。
なぜかというと、自分の職場では「当たり前」のことが、中小企業ではまだ導入も議論もされていない、ということがよくあるからです。
「中小企業が困っているのは、大企業にとっては基本的なことかもしれない」と考えると、自分のサービスメニューのヒントになります。
いくつか例を挙げます。
■ 例1:顧客管理・営業管理システムの導入経験がある場合
勤務先で顧客管理システムや営業支援ツール(CRM/SFA)を導入・変更した経験があるなら、それだけでメニューが作れます。
なぜなら、中小企業ではそもそもこういったシステムを導入していなかったり、Excelに入力するだけでデータを活用できていなかったり…ということが多々あるからです。
- 業務の可視化
- 自社に合ったシステムの選定
- 運用が定着するまでのフォローアップ
- 売上拡大につながる活用方法のレクチャー
こういった一連のサポートが、そのままサービスメニューになり得ます。
特に最近は、AIで誰でもプログラムやアプリを作れる時代。中小企業にとっては高額なシステムを導入するより、必要な機能や仕組みだけをAIでさくっと作る方が向いている場合もあります。
IT周りやAI活用が得意な人・好きな人は、AI活用コンサルタントとして、中小企業にとって真に必要なシステムを一緒に作り上げていけるのではないでしょうか。
■ 例2:金融機関での勤務経験や財務管理の経験がある場合
金融機関でさまざまな企業の決算書を見たり、面談をしたりしてきた目線は、中小企業の経営者にとってすごく価値があります。
財務コンサルタントとして、
- 融資を受ける時に金融機関はどこを見ているか
- 銀行審査に必要な事業計画書はどう作るのか
- 業界特有の財務リスクはどこにあるのか
といったことを伝えるメニューが作れるからです。
また、大企業では当たり前に策定・管理されている売上やKPIといった指標、予実管理も、中小企業ではできていない場合があります。
「え、売上目標がなかったら、どうやって経営計画を作るの?」
と思った大企業出身の方。
その “経営計画” と呼べるものも、中小企業にはないかもしれません。
このような企業のニーズがあれば、財務管理の意義や重要性を一緒に確認し、財務計画・事業計画の策定から運用までをサポートするサービスを提案できます。
■ 例3:研修やイベントの企画・運営・講師を担当した経験がある場合
大企業では当たり前に行われている研修が、中小企業では「やりたいけど手が回らない」状態になっていることがあります。
社内研修の講師の経験があれば、テーマによってはそのまま外部向けのサービスになります。
また、研修・セミナーの企画や運営をした経験も、中小企業がセミナーを開催する際のサポート、代行業務のメニューになります。
- イベント・研修の企画(講師・テーマの選定、ターゲット設定)
- 集客(HP、メルマガ、広告)
- 運営(申込対応、当日オペレーション)
- 見込み客のフォローアップ(アンケート集計、HP掲載)
セミナーの開催一つとっても、やることは山ほどあります。
全体の流れを知っていたり、集客のノウハウがあったりするだけで、強力なメニューになると思います。
参考までに、私の棚卸し実例
参考に、私自身が棚卸しした実例を紹介します。
私の得意は「調べ物と資料づくり」でした。
これまで、PowerPointを使った資料づくりを社内・社外で頼まれることが多く、診断士合格後から仕事として依頼をいただくようになりました。生成AIで資料作成が簡単になった今でもリピート発注をいただいています。
私自身もAIを使いながら、資料の構成や主張の根拠・理由づけに時間をかけて作成しています。
特に、「人間が見たときにどう伝わるか」を判断する力が付加価値になっていると感じています。
また、補助金の事業計画書は、診断士試験に合格する前から書いていました。
大使館で専門調査員をしていた経験から、行政の文書に慣れていたこと。また、中小企業で何でも一人でこなしてきたので「徹底的に自力で調べる力」があったこと。これらが土台となり、合格前に申請した「ものづくり補助金」3件はすべて採択されました。
中小企業社員としての補助金申請なので採択されても自分の収入が増えることはなかったけど、「これ、実はお金になるんじゃない?」と思ったのが、診断士を目指したきっかけでした。
その後、専門家派遣で補助金申請に役立つSWOT分析のセミナーや、事業計画書の策定をサポートするお仕事をいただきました。
中小企業での勤務では、マーケティング・補助金・展示会・海外認証・通訳と、何役も兼務してきました。
「1から10まで全部自分でやった経験」は、中小企業の支援に入る際にとても役立っています。
まとめ:「得意」は意外と近くにある
私が診断士として仕事をいただいた経緯を振り返ると、どれも「資格を取る前からやっていた得意なこと」だったのがわかります。
これを読んでいる皆さんも、きっと同じような経験があるはずです。
資格を取ったばかりで実績がない時期でも、過去の経験は確実に積み上がっています。それを棚卸しするところから、メニューづくりは始まります。
次回は、見つけた「得意」をサービスの形と料金に落とし込む方法を、もう少し深掘りしていきたいと思います。
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