【起業したい人向け】事業計画書って何書く?|note記事を更新しました

※この記事はnoteから引用しています。


最近、「これまでの働き方を続けるのが難しい」と感じているママ友に立て続けに出会いました。

4人の子どもを育てながら自宅でできる仕事を模索している方や、第2子妊娠中で、これまでの職場では働き続けるのが難しい方。

「フリーランスとして働きたい」と考えている2人が意外と知らなかったのが、自治体の創業支援制度の存在です。

私自身、中小企業診断士として副業を始める際にこの制度を活用し、PCやデスクチェアなどを“実質半額”でそろえることができました。

その際に必要だったのが「事業計画書」です。

この記事では、実際に提出した事業概要書をもとに、「何を書けばいいのか」をやさしく解説します。

事業計画書は、完璧でなくても大丈夫。
“このレベルでも通る”という実例をそのままお見せします。

Contents

開業を考え始めたときに知っておきたい「創業支援制度」

フリーランスや副業で開業したいと考えている方に意外と知られていないのが自治体の創業支援制度です。

実は多くの自治体では、創業初期の負担を軽くするための以下のような支援が用意されています。

  • パソコンや設備など、事業に必要な備品購入費の補助
  • 会社設立時の登録免許税の減免
  • 日本政策金融公庫の融資の金利優遇
  • 創業セミナーや専門家による無料相談

こうした制度は「本格的に起業する人向け」と思われがちですが、実際には副業や小さなスタートでも使えるものが多いのが特徴です。

自治体ごとに内容が異なるため、自分の住んでいる地域にどんな支援があるのか、一度確認してみる価値は十分にあります。

私は副業スタートで補助金を活用

私自身は副業がしたくて開業しました。
そこで活用したのが蓮田市の起業家支援事業補助金です。

この制度を利用して、仕事に必要なPCやモニター、デスクチェアなどの購入費用について補助を受けることができました。
結果として、約30万円分の設備を“実質半額”でそろえることが可能に。初期費用の負担を大きく減らすことができました。

2025年創業者向け!最大半額でPC購入も可能な創業支援制度の活用法

この申請で避けて通れなかったのが「事業計画書」でした。

事業計画書って何を書けばいいの?

「事業計画書」と聞くと、しっかりした数字や緻密な戦略を書かなければいけないイメージがあるかもしれません。

ただ、少なくとも創業初期の補助金申請においては、最初から完璧な計画書を作る必要はありません。

最低限抑えるポイントは大きく5つです。

  • どんな仕事をするのか(事業内容)
  • 自分の強みは何か(セールスポイント)
  • 誰に向けた商品・サービスなのか(ターゲット)
  • どうやって仕事を取るのか(販売・集客)
  • ざっくりとしたお金の見通し(収支計画)

これらは特別なスキルがなくても、「今考えていること」を言葉にすれば十分に形になります。

【実例公開】私の “ゆるい事業概要書”

ここからは、私が実際に提出した事業概要書をもとに、どんなことを書いたのかを具体的にご紹介します。

あくまで一例ですが、「このくらいの粒度でいいんだ」とイメージをつかんでもらえれば幸いです。

※蓮田市の「起業家支援補助金」紹介ページに掲載されている事業概要書のテンプレート(Excelファイル)を利用しました。

①会社概要

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・会社名(屋号):個人事業主(屋号なし)
設立年月日:2024年5月1日(開業届出日)
資本金:-
代表者名:横田 久子
所在地:埼玉県蓮田市・・・
従業員数:-

開業当時は屋号がなかったので「屋号なし」として提出しました。
「設立年月日」には、個人事業主の場合は開業届を出した日付を入れます。

②経営者の略歴等

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・2009〜11年 ロシアNIS貿易会(事務)
・2011〜13年 在ウズベキスタン日本大使館(専門調査員)
・2014〜18年 在ラトビア日本大使館(専門調査員)
・2018〜20年 ラトビア在住コーディネーター
・2020年〜  XX株式会社(営業)
取得資格 中小企業診断士(2024年7月登録予定)、TOEIC 900点

“勤務先名だけでなく、担当業務や役職、身につけた技能等についても記載してください” と説明書きがあったので、事業内容を簡単に記載しました。

また、中小企業診断士として副業をしたかったことと、当初は語学力を活かした副業も考えていたため、取得資格の欄に「中小企業診断士」とTOEICの点数を書きました。

③事業内容

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(1)具体的な商品・サービスの概要(実際に出した計画書)
・中小企業に対する経営コンサルティング、研修サービスおよびそれにまつわる事業全般
・国際化支援(海外展示会出展・市場調査・輸出支援など)
・営業のデザイン力強化支援(営業資料やマーケティングツールの改善)

ここでは「何をやる人か」が伝わることを意識して書きました。
「誰に対して、何を提供するのか」をシンプルに書けば十分です。

(2)セールスポイント(実際に出した計画書)
・ものづくり補助金(3件)や持続化補助金(1件)などの事業計画書の採択率100%。
・PowerPointを使った提案資料の改善や、手書きアイデアのビジュアル化が得意。
・語学力を活かし、中小企業が海外進出する前段階としてのリサーチができる。

ここでは、自分の強みやできることを書きます。
私はこれまでの経歴・実績から「これならお金になりそう」と思ったことを書きました。

実績が少ない場合でも、「これまでの仕事でやってきたこと」や「人より少し得意なこと」があれば、立派な強みになります。

(3)販売ターゲット・販売戦略(実際に出した計画書)
ターゲット:士業、フリーランスおよび従業員100人程度までの中小企業
販売戦略:1〜2年目は紹介がメイン。自分のHPを作成し事例集を充実させるとともにSNS等で積極的に発信する。3年目からウェブを通じた集客を狙う。

この部分はざっくりしていますが、それでも問題ありませんでした。

「誰に向けて」「どうやって仕事を取るか」を考えていることが伝わるかがポイントだったようです。

④競合分析と競合優位性

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(1)競合の状況(実際に出した計画書)
・女性の中小企業診断士が圧倒的に少ない(約5%)ため、ある程度差別化できている。
・競合はBtoBマーケティング支援を行う企業(例:才流)、デザイナー出身診断士など。

この部分を公開するのは、正直恥ずかしいです…いま見返すと、全然分析できてません。

ここでは、「自分と似たサービスを提供している人・会社」を挙げていました。
当時はざっくり書いていましたが、いま考えると、「何が似ていて、何が違うのか」まで意識できるとより良かったと思います。

例えば、

  • 戦略設計から実行支援まで一貫して対応する企業
  • デザインや資料作成に強みを持つ専門家

などが競合として挙げられます。

ただし、これらのサービスはそれぞれ、対象とする企業規模や支援の進め方、価格帯が異なる場合が多いです。そこを「競合の状況」として記述できたらもっと良かったと思います。

(2)優位性と他社比較(実際に出した計画書)
・競合は対象とする企業規模や活動地域が限定されている。
・埼玉県蓮田市周辺に絞った場合、女性診断士×語学力×デザイン力を掛け合わせることで優位性・希少性がある。

当時は「女性診断士が少ない」といった属性面の差別化も書いていました。
今であれば、「誰の」「どんな課題を」「どのように解決できるのか」という顧客目線での強みをもう少し具体的に書くと思います。

たとえば、私の事業は

  • 小規模事業者やフリーランスでも依頼しやすい価格帯
  • 必要な部分から柔軟に相談できる支援スタイル
  • 経営者の考えを整理し、現場に伝わる形に落とし込む“橋渡し役”として伴走できる

といった点に特徴があります。そのため、

「大手に頼むほどではないが、誰かに整理してほしい」
「計画を立てるだけじゃなくて、一緒に現場を動かしてほしい」

といったニーズに対して「優位性がある」と考えています。

競合分析は “他人を分析する”というより、“自分が選ばれる理由をはっきりさせる作業” と思って取り組むと良いと思います。

⑤販売・仕入計画

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(1)販売計画(実際に出した計画書)
A社:実務従事支援、営業資料作成支援…10%
B社:補助金策定支援、事業化支援…40%
C社:HP・販促ツールデザイン作成…30%
新規顧客:HP・ロゴデザイン、営業資料作成支援…20%

副業実績があるもの(営業資料作成)や、勤務先で実績があるもの(補助金の申請)を売上のメインとして想定していました。

また、開業当時はWebデザインの勉強も始めようと思っていたので、デザイン系の販売も見込んでいました。

(2)販売促進・集客方法
・1〜2年目は勤務先および関連会社を通じた紹介で受注する。
・自分のHPに事例集とメニュー表・料金表を載せてウェブでの集客を図る。
・埼玉県中小企業診断協会などのコーディネート業、セミナーなどを通じて知名度を上げる。

ここに書いた、1〜2年目は「紹介で受注」というのは当たってます。

まだウェブ集客は軌道に乗っていませんが、自分のHPに事例集とメニュー表・料金表も載せています。

埼玉県の協会には入らなかったですが、専門家派遣・セミナー講師の経験は積むことができています。

(3)仕入計画
・PC、モニター、事務用品購入費用…30万円(補助金15万円)
・ホームページ作成費用…30万円
・ドメイン・サーバー利用料・アプリ利用料…60,000円/年間
・交通費・交際費・通信費…12万円/年間
・協会・コミュニティ会費…8万円/年間

ここには初年度にかかる設備投資(PC、モニターやHP作成費用など)と、毎年の経費をざっくり書きました。

コンサルタント業では、「仕入れ」と呼べるものは少ないです。
飲食業や美容業の場合、原材料費や商品の仕入原価などをここに書きます。

収支計画も、最初から正確に予測するのは難しいものです。
そのため、「現時点で想定している費用」をざっくり書く形で問題ありません。

⑥必要な資金と調達方法

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(1)設備投資と運転資金
・設備投資:PC、モニター、デスクチェアなど
・運転資金:通信費、交通費、ソフトウェア利用料など

事業を始めるにあたって必要なお金は、大きく分けて「設備投資」と「運転資金」の2つがあります。

設備投資は、仕事を始めるために最初に必要なもの(PCやデスクなど)。
運転資金は、事業を続けていく中でかかる日々の費用です。

ここでは、細かく正確に出すというよりも、「何にどれくらいお金がかかりそうか」を把握することが大切です。

(2)調達方法
・自己資金
・補助金(起業家支援補助金)

資金の調達方法については、今回は自己資金に加えて補助金を活用する前提で計画を立てました(補助金は全額前払いなので、見た目は全額「自己資金」になっています)。

創業時は、日本政策金融公庫の融資を利用するケースも多いです。
私の場合はまず副業として小さく始めることを前提としていたため、借入は行わず、自己資金と補助金でまかなう形にしています。

⑦損益計画

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売上:コンサルティング・資料作成支援など
費用:通信費、交通費、ソフトウェア利用料など

損益計画では、「どのくらい売上が立ちそうか」「どのくらい費用がかかるか」をざっくり整理します。
正確に見積もるのは難しいので、大まかな見通しでOKです。

私は、副業としてスタートする前提で、
・最初は紹介中心で案件獲得
・徐々に売上を増やしていく
という無理のない計画にしていました。

損益計画は難しく考えず、「続けられそうか」を確認するためのものと考えればOKです。

副業でも、本業でも。「小さく始める」ための事業計画書

ここまでご紹介してきた内容は、副業としてスタートした私の事例ですが、これからフリーランスとして本業にしていきたい方にも、そのまま当てはまる部分が多いと思います。

今回挙げたのはあくまで「創業支援補助金」に付随する事業計画書(事業概要書)の書き方です。

小規模事業者持続化補助金など、倍率の高い補助金の事業計画書はもっと細かく書く必要があります。

「まずはゆるく起業したい」という方でも、

  • どんな仕事をしたいのか
  • 誰に価値を提供できそうか
  • どうやって最初の仕事を取るのか

といったことを言葉にしておくだけで、頭の中が整理され、次にやるべきことが見えてきます。

この記事が、これから起業する方の「最初の一歩」を後押しできれば幸いです。


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